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F56ミニクーパーS(初見と試乗、インプレッション)~3

2016/09/21

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さて、内装ですが、乗り込む時に気がついたのはドアノブの変更。
アイロン型のドアノブをぐっと外へ引いてドアを開ける方式になっていますね。
そして、ドアを閉める時の音もずいぶん変わり、R56の半ば機械的な音から重厚で静かな音になっており、立て付け の良さを感じます。

シートに腰を下ろすと、シート生地の伸縮性が増し、しっかり体がホールドされるように思います(R56の標準シー トはあまりシート表皮が伸びず、体がシートにフィットしなかった)。
しっくり体になじむように感じられますし、シート形状も変更されたのかもしれません ね。
ダッシュボードに目を移すと、基本的な内装の印象はあまり変わっていないように見え ますが、様々なスイッチ類、インジケーター類が増加し、高級感が増したように感じます。
エンジンのスタートボタンはR56のダッシュ上から、センターコンソールのトグルスイッチに移動。これは微妙なテンポ(心臓の鼓動のような)で点滅を行い、ミニがまるで「生き物」であるかのような印象を演出していますね。
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これを押してエンジンを始動させますが、エンジン音・排気音はかなり静か。振動もか なり小さく、R56で感じられた直噴のインジェクターに起因するカタカタという音は微塵も感じられなくなっています。

ギアをDへ入れてゆっくりと動き出しますが、ディーラーの敷地から出る時の段差を越 えるだけで剛性の高さがわかるほどガッチリしており、しなやかに足回りが動くのが分かります。
ぼくは、今までのミニ(R50、R56)の泣き所はボディ剛性の低さだと考えていま すが、F56ではその心配はなさそうですね(R50、R56は距離が進むとかなりヤレてくる)。
足回りは柔らかくしっとりとしており、ゴツゴツとした突き上げはなく、非常(という か今までのミニからすると異常)に快適。
車格が二つほども上がったような印象で、これに近い印象としてはレクサスCT200hで、これがミニ?と思うほど 劇的な進化を遂げています。
見た目がR56とさほど変わるわけではないのでついつい今までのミニと同じような乗り心地を想像していたのですが、たしかに「(R56と)同 じ部品は無い」とBMWが豪語するとおり、完全にR56とは異なる車と捉える必要があり、このあたりは良い意味で期待を裏切られた感じです ね。
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ダンパーはBMWの常でよくできており、加速減速時のピンチング、レーンチェンジの際のロールもほぼ感じさせず、かつゆりもどしも感じられず にピタリと収まります。
ぼく的には、基本性能においてもっとも変化があったのはエンジンよりも「足回り」なんじゃないかという印象を受けており、一番印象に残った部 分でした。

この柔らかさ・しなやかさについては、もしかすると「ゴーカートフィーリングが失われた」という見方もあるかもしれませんが、その場合はオプ ションの「ダイナミック・ダンパー・コントロール」を選択すれば良さそうです。

走り出してまず気づくのは、ギアがすぐ上がること。
これは燃費対策なのだと思いますが、普通に走っていると1200回転くらいでギアがポンポンと上がるイメージです。
エンジン音や排気音、変速ショックや振動が非常に少なく、これも快適さを感じさせる要因。
アイドリングストップ時は非常に車内が静かになりますが、これも気密性と遮音性が高いことの証と言えます。

なお、ミニクーパーSは排気量が400CC上がったのに馬力がさほど向上していません。
ですが、この変速タイミングを見ると「トルク重視」のセッティングであることは間違いなく、おそらくはロングストローク型で実用重視のエンジ ンであると想像できます。
通常、馬力は回転に比例して上がってゆきますが(ターボなので一概には言えませんが)、馬力を追求せずに実用域での扱いやすさを求めているの でしょ うね。
ロングストロークになるとフリクションが増加するので高回転が難しくはなりますが、そのあたりはJCWバージョンでピストンの精度を高めるな どして高回転対応とし、馬力を稼いでくる予定なのだと推測しています。

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様々な環境でしばらく走ってみても不快な振動、突き上げはなく、非常によく出来ていることが分かります。
内装のきしみ音もなく、非常に高級感が増したように思えますね。

ステアリングとペダルは軽く、ブレーキは「カックン」から踏力に応じて利くタイプに。
アクセルを踏み込むとそのぶん加速するのはR56と同じですが、パワーとトルクに余裕がある分、マイルドに加速します。もしかすると加給圧を 下げているのかもです。

R56では発生しがちだったトルクステア、ブレーキング時のジャダーも完全解消(R56後期からかなり減っていた)しており、非常に運転しや すい車に仕上がっています。

なお、R56の目玉として「SPORT」「GREEN」がありますが、このスイッチは予想外に車の性格が変わります。
SPORTではアクセルに対するレスポンスがかわり、モード変更した途端に「おっ」と思うほどの変わりっぷり。試乗車には可変ダンパーが装着 されていませんでしたが、可変ダンパーがあるとかなり楽しい車になりそうです。
今までもこういったモードを備える車は多数ありましたが、ここまで急変するのは比較的珍しく、もちろんBMWが意図したものであることは間違 いありません。

GREENにすると非常にマイルドな反応になり、ノンターボのような印象ですね。
これでもけして遅いわけではなく、むしろぼくはGREENが通常モードでもいいくらい、と感じました(実際に購入したとしたら、通常は GREENで走行すると思います)。
このあたりの制御は非常にうまくできており、R56では変わったのかどうかよくわからないというレベルであったスポーツボタンから大きく進化 しているところでもあります。

ほか、細かいところだとタコメーター内の液晶は今までのオレンジ一色からカラーになっており、非常に見やすくなっています。
また、コースティングの状況などもここに表示されるようで、非常にグラフィカル。
燃料ゲージは独立したユニットですね(これは結構格好良いと思う)。
エアコンの温度はノブの中に温度が表示されるタイプで、これは新型アウディTTでも採用されており、今後はスタンダードになってゆくのかもし れません(ノブの内側は今までデッドスペースであり、”無駄”であったので、これを活用することでインテリアがすっきりする)。

F56のキモとも言えるセンターのインフォーメーションディスプレイは非常に楽しく、すべての機能を試すにはとても時間が足りませんが、イル ミネーションリング、ナビゲーション、各種車両情報表示などもわかりやすく操作するのが楽しいですね。

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