●その他自動車関係(欧州車)

最近の自動車デザインの傾向(ピラー)について考える

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最近の自動車的デザイン傾向で言いますと、A~Cピラーを連結する、という手法がありますよね。これはアウディA1やプジョーRCZに見られるもので、古くはオープンカーに良く見られる、Aピラー(やドアミラー)をブラックアウトして車体を低く見せる手法の延長とも考えられます。(丸4灯の)アルファロメオ・スパイダー、初期のBMW Z3、オープンではないですがホンダNSXにも見られた手法ですね。これにより、「黒い部分はボディ(本体?)と別に見える」ために視覚的に低く見える、という特徴があります。

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アウディA1やプジョーRCZにしてもそうですが、近年はスポーツ/スペシャルティといえども居住スペースを犠牲にできませんので、ルーフを高くとった場合でも、ルーフを視覚的に低く見せるためにこの手法を採用しているものと思われます。
やはり、両者ともカーコンフィギュレーターを使用してこのピラーの色をボディ同色とするかどうか、ではずいぶん印象が変わるのですよね。この両者の場合はブラックのほかにシルバー色もありますが、効果としては(ボディとグラスエリアを分割して見せるという意味で)同じと言えます。
また、シロッコのようにグラスエリアを上に向けて絞ってゆく(シロッコの場合は下が広いというべきか)ことで、車体上部のマスを小さく見えることができるのですね。

もうひとつ、最近よく見られるデザインとしては、「ルーフを別パーツに見せる」手法。古くはミニが採用していますが、少し前ではトヨタ・メガクルーザー、最近ではシトロエン・DS。これもルーフがボディ同色である場合に比べ、車体がコンパクトに、そして低く見えますね。
ミニ・クロスオーバーの場合も同様で、メガクルーザーのようにルーフ後ろに向かって、その端が下がっているように見せることで、車体マスを小さく見せているわけです。ミニの場合はR50からR56へと移行するに当たり、ベルトラインが後方に向けて切りあがってゆくようなデザインとなり、この結果グラスエリアはかなり小さくなっています。自動車としては(もっとも重いパーツと言われるガラスが減少することで)重心が低くなり、かつロールセンターも集中でき、ボディ剛性も(窓が小さくなるので)向上する、という利点があるわけです。

そこで、先日発表されたレンジローバー・エヴォーク。ぼく的には「最高」と思えるデザインなのですよね。何が最高かと言うと、ベルトラインが後ろへ向かってあがってゆくのにルーフは後ろへ向かって落ちてくる、というところですね。これによってグラスエリアは減少、とくにリヤウインドウの天地は最小といえるレベルまで小さくなっています。
ルーフについてもB~Cピラーをグラス一体と(見えるように)することで、「別パーツ」に見え、結果として車体がワイドで低く見えるわけです。
さらにはフェンダーアーチに樹脂を使用してフェンダーやタイヤを大きく見えるようにし(ツライチであることが条件)、前後バンパー~サイド~リヤバンパーの下半分をブラックにすることで塗装面積を最小限に抑え、車高が高くともスポーティな印象を持たせることに成功していると思います。

さらには、これも最近の流行である、ヘッドライト~フロントフェンダー~ドアミラーまで連続したデザイン的整合性を持たせる、という手法を採用しているところにも注目です。エヴォークの場合はヘッドライト~フェンダーまでの連続となっていますが、BMWより公表されたメガシティビークルは完全に(スケッチ上では)連続しており、先のルーフとあわせて、デザイン的には「最先端」であると考えられます。オペル・アンペラも同様の手法を用いていますね。

ミニ・クロスオーバーに話を戻しますと、これのモール類はR56同様、ブラックであります。しかし、仮にこれをボディ同色とすると、たぶん天地が高く見えるようになり、なにやらモッサリ見えるのではないか、と思うのですよね。
なのでクロスオーバーについては、ルーフはボディと異なる色を選び(しかもグラスエリアとも異なる色)、モールは黒のままでホイールをツライチに、そしてホイールは黒でモール~タイヤ~ホイールと連続性を持たせるのが良いのではないか、と考えています。

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