●コラム/近況

髪の毛ネタでもうひとつ思い出したこと

2016/07/18

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髪の毛ネタをもうひとつ思い出したので、書いておきます。ぼくはロンドンで、学生寮に(学校が休みの時期になると学生がいなくなり、外国人を受け入れてくれることがある)もぐりこんでいたことがあるのですが、トイレやバスルームは共同でした。

ある日、ぼくがシャワーを浴びていたときのことです。出ようとしたとき、ブースの外にかけておいたタオルがありません。あれ?と思って回りをきょろきょろしていると、「悪い悪い!タオルかりちゃったヨ!エヘ!」と言って鏡の脇にいたアレンがぼくに(ぼくの)タオルを渡しました。アレンというのは大柄なアフリカ系黒人でして、50セントみたいなマッスルな野郎です。まったく、しょうがねえな、などと思ったのですが、ぼくの倍ほども体重がありそうで、ライオンすら素手で仕留めそうなアレンには文句を言うことができません。しかたなくアレンの使った後のタオルで体を拭こうとしいたのですが、そのとき、ぼくは気付きました。
あれ?何かタオルについてる。

タオルには黒い毛玉のようなものが付いています。アレンの野郎、一体何を拭いたんだよ!と思ってその毛玉を手にとって良く見ると、それはアレンの「抜け毛」でした。どうもアレンが頭を拭いたときに抜けた毛がタオルに付着したようですが、ご存知のようにアフリカ系黒人の髪は素の状態だとクリンクリンです。ぼくら日本人の抜け毛を手のひらに乗せ、それをもう一方の手のひらでグリグリと回して丸めるとちょうどそんな物体が出来上がりますが、彼らにとってはその状態の髪の毛が標準装備であるということがすごくショックで、そしてぼくはそのときまだ19歳で、思わず叫び声をあげそうになったのを覚えています。あの光景は、実際に目にした人間にしかわからないと思うのです。

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