●コラム/近況

兄が唯一教えてくれた正しいことと、唯一買ってくれたもの

2016/08/13

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「咳が出そうになってもしちゃだめだ、咽の炎症がひどくなって咳が止まらなくなるからな」

それが、ぼくの兄が幼いぼくに教えてくれた唯一の正しいことで、そして最も心に残るひとことです。
ぼくは咽がよわく、いったん咳が出だすとしばらく(数週間)止まらないのです。そんなぼくを気遣ってのひとことだったのだと思います。

「1時間だけ、咳がでないように我慢してろ。もしできたら、アイス買ってやる」

ぼくは兄の言うとおりずっと咳をがまんしてアイスを買ってもらったわけですが、思えばそれも兄が唯一ぼくに買ってくれたものでした。
そして、そのアイスの冷たさのおかげで、咽の炎症がすっと引いたのを今でも覚えているのです。

しかしそれからの兄はヤンキー一直線でして、原チャリ暴走族になるわ母親のことを「クソババア」呼ばわりするわ、まともに受験しても高校に入れないので裏口入学するわ(これはずいぶん後で知った)、ダークサイドまっしぐらだったわけです。

思えばぼくと兄は年が離れすぎているために共通の話題も無く、会話の少ない兄弟でした。
ここ20年でも、会話した時間の合計は多く見積もっても3分に満たないことは明らかで、そんな兄も今では警察官なわけで、もしも警察官になれなかったらヤクザになると公言してはばからなかったのです。

とにかく兄は銃が撃ちたくて仕方が無く、警察に入った後も持ち前の射撃の腕前を活かして(腕は良いらしい)VIPの警護にあたったり、働いている時間は少ないのに危険手当などがついてかなり高給を取っていると聞いています。

なぜそんなことを思い出すのかというと、今ぼくは猛烈に咽の炎症を抱えているわけで、とても咳が我慢できる状態ではなく、咳が止まらずに夜も眠れないわけです。
こうなると薬はまったく役に立たないので、このような場合、ぼくはすぐスターバックスへ行き、フラペチーノを注文するのです。

冷たいフラペチーノを咽へ流し込むことで炎症を抑えようということですが、弱った体にフラペチーノ流し込みは非常に危険でして、下痢の危険性をも伴います。
しかし、ぼくは下痢はだいたい一回で収まるという特性を持っているので、下痢のリスクを犯してでもフラペチーノを摂取するわけですね。

一時、この「特効薬」としてマックシェイクを活用したこともありますが、マックシェイクはやや「固」く、吸引に体力を要する、というネガを備えています。
弱った体でマックシェイクを吸引しているうちに酸欠に陥りそうになっても困るので、今は比較的吸引が容易なフラペチーノを摂取している、ということですね。
フローズンヨーグルトもいいですが、これはそんなに多くのお店があるわけではないので、やはり入手の容易なスターバックスに落ち着くのですが、海外でもスターバックスはお店が多いので、とにかく海外でも咽を傷めるとスターバックスへ駆け込むのです。

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