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中国の現状について考える

2016/12/14

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景気の良い話ばかりが話題になる中国ですが、そうでない話も聞きます。
現地の企業がかなり倒産している、というものですが、なぜ成長過程の国で?と不思議に思うことがあります。

話を聞いていると、すでに成長期をすぎつつあるようにも感じられることもあり、その速度は日本を遥かに超えるものでもあると感じます。
日本の場合、戦後の高度経済成長期において、(1)モノがなかったので、モノを作れば売れた→(2)その後はモノを安くすれば売れた→(3)その 後はモノが溢れて価格に依存しない売り方つまり付加価値がないと売れない、といった状況にあります。
現状、日本で「不景気」と言われるのは、「モノを安く売っているのに売れない」という考え方が根底にあり、(2)から脱却できない経営者や企業が 多いためだと思われます。
日本はゆるやかに、時間をかけて(3)の状態に移行しており、現実的に付加価値を持つものは高額でもよく売れているかと思います(ポルシェはどん どん伸びている)。

ですが、中国の場合は1~3の状況がそれぞれオーバーラップした上に、急激に進んだために一部とくに沿岸部では(3)の様相を呈しているようで す。
なので、価格戦略に依存して業績を伸ばしてきた会社はどんどん潰れ、付加価値を持つ製品を生産できる企業は生き残る、といった図式ですね。
かつ、付加価値は製品のみによるものではなく、今までは「強気一辺倒」であった姿勢を改め、納期の短縮や小ロット生産、カスタムオーダーなど、販 売先の要望に応じて細かい要望を聞き入れ実現する「サービス」が重視されはじめていることも特長的です。

自動車も同じで、高額になればなるほど、ユーザーの要望は多様化し深化するもので、前述のポルシェのように、それに対応する企業は世界的にシェア を伸ばす傾向にあります。

ちょっと話が逸れましたが、中国は現在分岐点に立っており、ここで企業の姿勢が問われることは間違いがなく、大規模な淘汰が起こるのでは、と肌で 感じます。
日本も同じですが(韓国や台湾しかり)発展は先進国の「模倣」からはじまり、しかしそこからオリジナリティを出せるのか、模倣のまま終わるのか、 ということですね。

ユニクロに行けばわかりますが、かつては「MADE IN CHINA」であったものが、現在は「MADE IN VIETNAM」のものが主流になりつつあります。
生産地が中国からベトナムへ移行しているわけですね。
これには品質の問題と人件費の問題があるのですが、中国は発展とともに人件費が高騰しており、「生産地」としての魅力を失いつつある、ということ を意味します。

発展の原動力であった「世界の工場としての機能」が、発展による人件費の高騰という内部的要因によって失われつつあるという苦しい現実があるわけ で、これについて中国がどう舵を取るのか、というのは興味深いところですね。

即ち中国バブル崩壊、ということは無いと考えていますが、仮に予定したとおり伸びなければ、現在中国をメインマーケットとして据えて投資を続けて いる自動車メーカーにとっても「爆弾」となりうることは間違いないかと思います。
(実際には、成長がスローダウンしようとも他の国よりはずっと高いレベルの消費能力を示すとは思いますが)

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