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変わることが重要?変わらないことが重要?自動車のモデルチェンジ、戦略を考える

2016/08/26

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ぼくの中では大きなテーマでもある「変わること、変わらないこと」。
これは非常に多種多様の問題を含みます。自動車について、よく変わらないことの引き合いに出されるのが「マツダ・ロードスター」。
これは初志貫徹ですね。必要な規制に対して対応する程度で、変わらないことを重要視していると思います。

それに対して、名前は同じだけれど、すっかり別の車になってしまった車もありますよね。
FRからFFになったり、基本形状そのものが変わってしまったり(クーペからハッチバックなど)、と色々なケースがあります。

欧州車ではビートルのように中身は変わってしまったのにアイコン性はしっかりと再現した車があったり、ミニもずいぶん大きくなりましたが、未だその独自の思想を残していると思います。
ミニはそのサイズ(大きくなっている)については色々な意見がありますが、サイズに関しては、自動車メーカーの社会的責任を考えると仕方の無い問題であり、逆にそれを無視して軽量コンパクトにこだわるのも危険かと思います。

フォルクスワーゲン・ゴルフについては非常に特殊なケースかと思いますが、それぞれ先代の価値観を更新(引き継ぐというより書き換え)しつづけることで「ゴルフ」というブランド性を高めているようですね。

BMWについてはイカリングなど時代の要望をうまく(先取りして)捉え、人々の潜在的な要望を引き出したように思います。
これは「今流行っている」ものを追求した「後追い型」ではなく、メーカー主導型の成功例ですね。
一定のブランド価値、キドニーグリルという特徴を活かしつつも変えることができる部分は変えており、なかなかに面白い戦略ではあります。
こういった「提案型」「変化形」はリスクは大きいですが、成功したときのリターンはけっこう大きい模様。
逆に「後追い型(流行っているものを真似する)」はリスクは少ないですが、すでに存在する市場の喰いあいなので、大きなリターンは得難いですよね。

話はちょっと変わりますが、ぼくらが子供のころに見ていつか欲しいと考え、しかし今になってやっと買えるようになったとき、すでに以前の形を残したスーパーカーは消滅してしまったに近い状態です。
多くのメーカーは買収や倒産を経験し、もはや独力でスポーツカーを開発できるメーカーは少なくなりました。
ランボルギーニも安定するまではその資本が転々としましたし、アストンマーティンも倒産を経験しています。

名前は同じでも、資本やコンセプトが変わってしまった車も多く見られます。
しかし、ポルシェは当時と変わらないスタイルとレイアウトで、今も911を造りつづけており、細かい部分では昔とはずいぶん変わりましたが、それはやはり時代に対応するためでもあります。

販売手法についても以前とは異なると思いますが(商業色が強くなった)、逆にそのマーケティング力や商売上手さを評価すべきと思います(そのおかげで、ヨソから邪魔されずに「ポルシェ」を開発できるのですから)。
そして、ずっと同じコンセプトで同じ車を作りつづける事は、メーカーとしては非常におおきな意味を持ちます。子供の頃見て、そして欲しいと思った車を(厳密には同じではないですが)、今になって新車で買える、ということはとても重要です。

中身は時代にあわせて変わり続けていますが、そのアイコン性、コンセプトはずっと引き継がれてきたもので、それが世代を超えた人気を誇り、そしてそれがまた将来に続くものと思います。
そう考えると、ポルシェというのはつくづく不思議な車ですよね。
部品はすっかり変わったのに、その性格は一貫して同じように思えます。
だれが見てもポルシェはポルシェですし、それは未来永劫そうであるかのように思えます。

うまく表現できませんが、一見して変わり続けているのに変わらないようにも見える、そしてその逆もまたあるように思える、そういった車です。
いつの時代も不自然に見えないスタイリング。
内に潜む、その時考えうる最良のテクノロジー。
この移ろいやすい世の中において変わらないもの、変える必要があるもの、そういったものが非常にうまくバランスしているように思えるのです。

一方でフェラーリは世代によってけっこう姿を変えていますが、その本質的価値は「F1」というところにあると考えられ、ポルシェとは逆に「形状に依存しない不変の価値観」を持っていることになり、各社それぞれなところがまた面白いですね。

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