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自動車のエンブレムとブランディングについて考える

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Jed Leceister Audi Q3 WhitePhotographer - Stan Papior Autocar Magazine Haymarket Publishing Mercedes Benz S350 Black Photographer - Stan Papior Chevrolet Camaro   Black

Jed Leceister
Audi Q3 WhitePhotographer - Stan Papior
Autocar Magazine
Haymarket Publishing
Mercedes Benz S350 Black
Photographer - Stan Papior
Chevrolet Camaro Black

自動車のエンブレムやモデルネーム、というのも時代や戦略を反映させていると思います。

以前にもUPしましたが、かつてはそのメーカーしか持ち得ない特異性というものがあって、それで自動車を選ぶ傾向があったのだと思いますが、今で はどこのメーカーも技術が高止まりしており、性能で車を選ぶことがすくなくなってきたようにも感じます。
スピードに関して言えば「踏めばどの車でもそれなりの速度が」出ますし、一部のメーカーが売り物にしてきた安全性に関しても今やどのメーカーでも 標準装備で、走破性に関しても同様かと思います。

そんなわけで、何で差をつけるかというとデザイン含むブランディング、となるわけですね。
なのでハリウッド映画に自動車メーカーが車を登場させたりするわけですが、以前は車の広告といえばその車の「性能」、しかし今はそれだけでは不十 分であり、イメージを作ってゆかなければならないわけです。

たとえば、現在車がよく売れている中国などは車が普及してからの歴史が浅く、しかし車を買おうとする人はイキナリ最先端の技術を持つ車の中から、 自分が買おうとするものを選ぶことになります。
たとえば日本市場であれば1000CCくらいから1400CC、1600CC、2000CC、3000CC、もしくはターボの登場、4気筒から6 気筒、8気筒へ、4WDの登場、ABSやトラクションコントロールの登場、エアバッグの登場、など順を追って車の発展を見てきているわけですが、 中国の場合はイキナリV6/3000CCあたりの車から目にすることになるわけです。

音楽についても、アナログレコードプレーヤー、CD、再生装置や記録方法についてもカセットテープ、MD、CD-R、MP3と日本市場は発展して きたところを、中国はそれらを飛ばしてイキナリMP3になっており、つまりはその市場の発展する過程を見ることなく、イキナリ発展しきった状態を 目にするわけです。

となると車でも性能の比較よりも見た目やイメージで選ぶことになる(中身は通常の使用範囲では大差なくなってしまっているので)わけですが、ここ でやはり重要なのはイメージ、そしてそれを形作る広告や露出、認知度の向上であります。

たとえば中国人にとっての「ミニ」はBMWミニであって「クラシックミニ」を知らないわけですし、一般人的にはポルシェといえば「カイエン」であ り、ポルシェのスポーツイメージ(911しか、または911とボクスターしか無かったころを一般には知られていない)も理解ができていないわけで すね。
また、ぼくらにはあたり前のことや、良く知っている自動車メーカーであっても、中国では知られていないことがよくあります(日本市場の黎明期にも 同様のことが逆説的に言えたと思いますが)。

そんなわけで、どこのブランドもゼロから入ることになり、そのブランドの周知とブランドイメージの確立が必要なわけですね。
これは中国のみではなく他の新興市場でも同様で、また既存市場であってもブランドの再構築という観点からか、エンブレムやそのブランドを認識させ るものが巨大化しているように思います。

たとえばVWのエンブレムは非常に大きく立体的になっていますよね。
トヨタや日産も同様です。
BMWのキドニーグリルも大きく立体的になっており、メルセデス・ベンツのスリー・ポインテッド・スターも大きくなっているように見えます。
さらにはエンブレムが取り外しできないようにしている車も増えており、グリルと一体成型されている、エンブレムを外すとエンボスの跡が残る、穴が 残る、など。

ランドローバーはイヴォークのフロントグリルに「LAND ROVER」バッジを取り外しできないような(外すとデザイン上に問題が残る)仕様に変更してきましたし、これは年間8万台という、量にモノを言わせた広 告戦略とも考えられます。
ホイールのセンターキャップが「RANGE ROVER]から「LAND ROVER」となったのもブランディングの一環でしょうね。

BMW「i」についても、本来グリルを必要としないEVであってもキドニーグリルを装着し、それがどのメーカーに属するのかを明らか にしていますね(これはブランディングのためと正式にアナウンスあり)。

ポルシェもリヤに「PORSCHE」と表示されるようになったり(OP)、とにかくエンブレム等、そのブランドを明白にするもの、周知させるもの は日に日に主張を強めているようです。

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